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梅雨末期の豪雨が久方ぶりに止み晴れ間も覗いた7月22日(土)、今年の「びわ湖サンセット語り部クルーズ」のガイドが始まります。
日頃は彦根城とその周辺を中心にガイドしている私たちですが、この日から8月27日(日)まで約1ヶ月間は、湖上のガイドもしています。彦根港を夕方6時に出て、「多景島」に向かってゆっくりと進み、島を近くに眺めながら夕日も楽しみ、7時に帰港します。その間の1時間が、私たち「語り部」のガイドタイムです。
せっかくの湖と夕日の景観と雰囲気を損なわないように心がけつつ、琵琶湖についての色々なお話や、彦根城を中心とした湖岸のお話などをさせて頂いております。ただ、何しろ夏季限定の企画ですので、私たち全員が1年ぶりのガイドです。不慣れな部分も有るかもしれませんが、日頃のお城のご案内やご城下巡回バスのガイドの経験を基に、何とかご迷惑をおかけしないように努力しておりますので、よろしくお願いします。
皆さまのご乗船を、お待ちしております。

※「びわ湖サンセット語り部クルーズ」についてのお問合せ・ご予約は、「オーミマリン彦根港営業所」Tel.0749-22-0619までお願いします。
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いよいよ七月、梅雨が明ければ本格的な夏の到来です。江戸時代の彦根城下も真夏は現代以上の酷暑で、武士も町人も身分に関係なく悩んだことでしょう。
ところで最近、足軽屋敷の町並みが一つ又一つ消えてゆくのを目の当たりにして、哀惜の念が募ります。
消えるのではなく、かけがえのないものを私たちが捨て去っているのだとしたら、大変な過ちを犯しているのではないかと、築城400年祭を目前にして思えてなりません。

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常駐ガイド時でのお客様との体験談をお伝えします。
その1、彦根城表門の所で、年令75歳前後のリュックに絵筆を入れた人が、石垣の石を手で触っては、行ったり来たりしています。不思議に思って声をかけてみました。「何かお手伝いすることはありませんか?」と。すると、この人は安土の方で、安土城博物館が安土城復元のため石を寄贈できる人を公募したので、「我が家の庭石を寄贈します」と申し出たそうです。結果は、安土城復元のための石に適応しないと、判断されたとのことです。そこで、彦根城の石を直接見に来たのだと、答えられました。
「何が違うのですか?」とお尋ねすると、彦根城の石は『川の石のように角が丸くなっていない』『大理石のような光沢もない自然の石である』『苔ができるような石である』と。
築城時の本物の石が、ここにはあります。

続きを読む "ようこそ彦根へ(3)" »
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そのお客様(男性)は、一人で来られました。「ガイドお願いできますか?」「はい、行きましょう」と、表坂、天秤櫓下の石垣の説明を済ませ、鐘の丸、太鼓門櫓を進み、いよいよ国宝の天守へ来ました。「天守へ登りましょうか?」と問うと、「いえ、建物より石垣を見たいのです」とのお答え。不思議な方だと顔を見ていたら、「実は石垣を専門に学んでいる者です」「先輩から、『彦根城の石垣を見ずして、石垣を語るな!』とのアドバイスがあったので、今日石垣を見に来ました」とのこと。「しめた」、私たちガイドにとって、教わるチャンスです。
「黒門横の高石垣の長さ131間(236m)は、おそらく日本一の長さです」「ほう、そうですか!」「普通は石垣の強度を保つために、適当な長さで折り曲げます」「なるほど」「しかし、ここの石垣は曲線ながら、折り曲げないで236mもある」「ウーム」「どこまでをどこの石工が積上げたか分ります」「なに、文献にないものをこの方は知っている!」。
「山崎の石積は見事です、美しい!」「先端にも算木積み方式がなされています」と解説される。このあたりになると、ガイドの私もよくは分りません。「何が美しくて見事なのか?」「見事なのは、石の大きさが整っていて大きい」「そう言われればそうだ」「経済力又は権威がないと、この様にはなりません」「こうなりゃ、とことん学ばなければ」と、覚悟しました。
第一郭(山崎曲輪)及び第二郭(中堀周り)と、倭城の登り石垣、雁木、鉢巻石垣と腰(巻)石垣等々をご案内すること約4時間、こちらは昼食抜きで少々バテ気味。その方は元気そのもので、ケロッとしておられる。こちらの体力を考えて頂き、もう一度来ますと気持ちよく帰られました。ガイドの私(72歳・女)は少々疲れましたが、本当に心地よいお客様でした。その方(さるお役所の石垣専門担当)はやはり再度お見えになったと、後日耳にいたしました。
